岡田翔キュレーション「error CS0246」 Vol.2 − 篠田優個展「ひとりでいるときのあなたを見てみたい」

更新日:2021年02月3日

〔展覧会概要〕
現在、篠田優は壕や取り壊される美術館などをモチーフとして、そのモノに蓄積された記憶や記録の痕跡を〈記録〉しています。

 今回の展示では、2013年から2016年にかけて撮影された過去作による展示構成を試みています。そこには、篠田が扱うモチーフが物質的な美しさから、現在の記憶や記録の痕跡に纏わるものへと移り変わっていく兆候をみることができます。

 自身の過去作を呼び起こし、自己批判も厭わない篠田の写真に対する姿勢は、矛盾をはらみながら変化を遂げる社会に向けて自身をアップデートする試みです。

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 この度、金村修、小松浩子、篠田優による連続個展「error CS0246」を開催します。
いまだ終息の目処が立たない新型コロナウイルスは、私たちの日常生活に大きな変化をもたらしました。感染予防対策として、物理的な接触を避けるために築かれる〈壁〉の存在は、ボーダーレスを標榜して速度を求めてきたグローバリズムをそれ以前へと巻き戻そうとするものです。街の至るところで、密閉空間を避けること、集団にならないことなどの制限が求められ、感染予防対策の強化が続いています。一方、各所で導入されたテレワークは、自宅の部屋をオフィスにすることで、これまでのプライベート/パブリックという区分を曖昧にもしました。経済活動を維持するために推奨される野外での行動は、どこか矛盾をはらんだ空間を生んでもいます。

 パンデミックの終息後も恐らくなくならないであろう、予防対策としての制限によって、社会には曖昧な状況が生まれ、人々の行動には矛盾が生まれ続けることでしょう。そうだとすれば、今後はそれらを内包した、ポスト・パンデミックの芸術を思索する必要があります。美術の展覧会においては、二律背反として扱われてきた「展示」と「保存・保護」という矛盾した関係性にも、「制限」と「曖昧さ」という観点をもって新たな光を当てることができるかもしれません。またパンデミック以後の制作は、必然的に異なるコードが組み込まれることによって、作家のスタイルそのものを変容させることにもなるでしょう。

 本企画は、アフターコロナにおける美術の展覧会の在り方、創作の可能性とは何かを、これまで取り扱われていなかった部分の捉え直しから検討するという試みです。

― 岡田翔(キュレーター)


〔プロフィール〕
篠田優 / SHINODA Yu
写真家。1986年長野県出身。
明治大学 理工学研究科 建築・都市学専攻 総合芸術系 博士前期課程に在籍。

近年の展覧会として「抵抗の光学」(個展、2020年、リコーイメージングスクエア東京 / 東京)、「imshow」(グループ展、2020年、Alt_Medium / 東京)、「text」(個展、2019年、Alt_Medium / 東京)、「See / Sea 」(個展、2017年、ニコンサロン/ 東京・大阪)、「信濃美術館クロージング ネオヴィジョン新たな広がり」(グループ展、2017年、長野県信濃美術館 / 長野)などがある。

〔受賞歴〕
2013年「塩竈フォトフェスティバル写真賞」大賞
2012年「EINSTEIN PHOTO COMPETITION X2」岩瀬貞哉賞

〔website〕
https://shinodayu.com/


岡田翔キュレーション「error CS0246」
Vol.2 − 篠田優個展「ひとりでいるときのあなたを見てみたい」
2021年1月28日(木)〜2月9日(火)
12:00〜20:00 *水曜日休廊、最終日〜17:00まで

〔ご来場の注意〕
新型コロナウィルス対策として入場制限などを設ける場合がございます。
その際のお知らせは当ページの他、SNSでも随時告知いたします。


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